江戸屋
手打ちほうとう処

EDOYA houtoudokoro

手打ちほうとうに
ついて

栄養満点。心と身体をホッと満たす郷土料理

甲府盆地は周囲を山々に囲まれたすり鉢状の地形です。富士山や八ヶ岳、南アルプスの豊かな伏流水に恵まれ、稲作が盛んに行われました。しかし平地が少なく、田んぼの面積が限られていたため、お米の収穫量は多くありませんでした。

そこで、当時の人々は小麦を栽培し、収穫した小麦粉で「ほうとう」を作り、胃袋を満たしていたと言います。「昔は毎晩、おほうとうをでっかい鍋で煮込んで食ったもんだ」と年配の方々は昔を懐かしみます。

江戸屋では手打ちのほうとう麺を主役に、野菜もたっぷり加え、栄養満点で、どこかホッとして心も身体も満たす一品に仕上げました。山梨自慢の郷土料理で栄養と元気を補い、笑顔になっていただけたら嬉しいです。

こだわりの「手打ちほうとう麺」

江戸屋のほうとうは全て手打ち麺です。粉を計量しふるいにかけたたら、粉全体に水が行き渡るように水回し(混合)を行い、しっかりと混ぜ合わせ練りこみます(混捏)、塊ができたら数時間寝かせて(熟成)、麵棒で平らに延ばし(延し)、打ち粉をして切ったら(切り)完成です。これらの工程を全て手作業で行うため、一日に製造できる数に限りがございます。

手打ちと機械打ちの美味しさの違いは、水分量と食感にあります。手打ちでは、季節によって変化する気温や湿度による粉の状態変化を、職人の目で見極めながら徐々に加水を行うため、粉の粒子一つずつに含まれる水分量が機械打ちよりも多くなります。それが完成後の食感に繋がり、いわゆるコシのある美味しい麺が仕上がります。

水分量が少なく日持ちがして、多く製造できる機械打ち打ちに比べ、水分量が多いため日持ちも短く、沢山はお作りすることができませんが、ぜひ手打ちのほうとうの味をご賞味下さい。

健康と口福を願う「14種」

江戸屋のほうとうのお出汁は、飛魚煮干・鰯煮干・かつお節・昆布・干し椎茸をたっぷりと使用したあご入り出汁です。

そして具材は、人参・大根・里芋(又はじゃが芋)・牛蒡・油揚・南瓜・茸・長葱・青菜で、具材の数は「9」です。

日本人は昔から「2・4・9」という数字を忌み嫌いました。そこで「9」を避けるために、お出汁に使った昆布を細かく刻み、干し椎茸もスライスして具材にプラス。これで「11」。

さらに、味付けの甲州味噌・手打ち麺、そこへたっぷりの真心も加えて、江戸屋のほうとうは以上「14 種」で完成です。皆様の健康と口福を願ったお出汁香る一杯です。

味の決め手は「甲州味噌」

甲州味噌は山梨の地味噌で、米麹と麦麹を同時に仕込んで仕上げた合わせ味噌です。お米の甘さと、麦の香りを併せ持つのが味の特徴で、ほうとうとの相性は抜群です。江戸屋商店では、五味醤油さんの「甲州みそ」の販売も行っています。